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2008年7月5日(土)

 私はカメラ雑誌などでコンパクトデジタルカメラのレビューをほとんどしない。ふだんから、「コンパクトデジカメの画質に興味がない」と言っているせいなのかどうなのか、依頼がこないのである。ずっと前から書いているように、コンパクトデジタルカメラの魅力はプラスアルファの機能だったり、デザインだったりするのであって、画素数が増えてもほとんど意味はない。たとえば、センサーが一眼レフなみとか、防水機能とか耐衝撃性能だとか、シャツのポケットに入る小ささ・薄さとか、動画機能が充実しているとか、通信機能がすごいとか、EVFと液晶モニタが自動切り替えするとか(これは特許で現在はソニーしか使えない)、手ブレ補正がよく効くとか。この場合のコンパクトデジタルカメラとは高倍率ズーム一体型EVFカメラは別ジャンルだから除外している。いずれにしても、ほんとうに無駄な画素数競争をやめないと、コンパクトデジタルカメラはつまらないものになってしまう。たしかに、携帯電話のデジカメ機能が充実し、画素数も5メガピクセルを超えるようになり、また高感度ノイズも目立たなくなった。だから、それに差を付けるために画素数を増やすというのも理解できるし、一般ユーザーが画素数を気にしている現実もあるし、カメラ店としても画素数が多ければ売りやすい、というような事情があるのだろう。しかし、いまや12メガピクセルとデジタル一眼レフと変わらない画素数にして、これ以上まだ増やすのだろうか。私は個人的にはコンパクトデジタルカメラの画素数はせいぜい8メガピクセルで十分であり、付加価値のほうが重要だと考える。まあ、こんなことをずっとこの日記で書いてきたので、コンパクトデジタルカメラのレポートがこないのは当たり前なのだろう。それに、興味のないものをいやいや仕事するのも気が進まないから、ちょうどいいのである(負け惜しみか?)。そう言えば、「コンパクトデジタルカメラでも画素数の多いほうがいい」と主張していた人々はそろそろ軌道修正に入ったほうがいいと思う。いや、もうすでに朝令暮改の人もいるようだが(笑い)。
 今日は休業である。連載のテストレポートがデータが遅かったのにも関わらず、コンパクトデジタルカメラだったので(センサーが一眼レフと同じシグマDP1)、思ったよりも早く終わってしまったからだ。昨日も暑かったが、今日も蒸し暑い、と文句を言いつつ、遊びに出かけるので、日記を早めに更新する。



JR橋本駅で。昨日、撮ったものである。望遠側の15.3ミリ(72ミリ相当)で撮影した。トーンは軟調にしてあるが、そのためにいい感じの描写になっている。コンパクトデジタルカメラはこのカメラのようにいろいろ工夫があったほうが楽しい。このカメラは約12メガピクセルであるが、これはもうオーバースペックである。リコーGX200、プログラムAE、JPEGラージファイン、WBデーライト、ISO100。


2008年7月4日(金)

 調査会社のBCNによると、2008年上半期のデジタル一眼レフの国内販売台数ベースのシェアはニコンが40.7%、キヤノンが40.6%と0.1%の僅差でニコンが首位を維持した。ニコンは2007年上半期からこの分野での首位で、キヤノンがそれまでは首位だった。ニコンはエントリー機のD60が好調に加えて、D80やD40などもコストパフォーマンスの高さで売れている。キヤノンはEOS Kiss X2が発売以来、機種別ではずっと単独首位だが、近くEOS Kiss Fを発売して、シェア首位奪還を狙う。注目すべきはソニーがα350、α200の好調で、2007年には5位だったのに、今期はシェア8.6%で3位になった。オリンパスは5.3%、ペンタックスは4.4%で、それぞれ4位、5位。相変わらず2強時代が続いているわけで、売れ筋はエントリー機から中級機であり、高級機、ハイエンド機は人気は高いものの、高価格のために販売台数としてはそれほど伸びているわけではない。ニコンD700が7月25日に発売されるが、このフルサイズ高級機がどれぐらい売れるかが注目される。また、各社ともフルサイズ機ばかりが話題になっているが、エントリー機も開発しているはずで、EOS Kiss Fに対して、どのような対抗機種が出てくるか、興味が持たれる。とは言うものの、デジタル一眼レフの新製品投入があまりに早すぎるのではないか、と思う。メーカーは新規ユーザー開拓(とくにエントリー機で)と思っているのだろうが、私は市場が飽和してしまうのではないか、と心配している。ただし、カメラは本質的に輸出商品であり、競争国が皆無の現状では、このハイペースはとうぶん続いて行くのだろう。
 今日は大学の学外撮影実習で、朝は雨が降っていたが、あとは晴れてきて暑かった。いつもキャンパス内での撮影なので、隣の橋本駅周辺でも少しは気分のちがう撮影ができるだろう、というので前期1回、後期1回ぐらいは行っている。原稿はようやく昨日で終わり、あとは校正のPDFを待つだけとなった。


JR橋本駅で。今日は八王子方面は33度Cを超えるというものすごい高温高湿の天気になった。かなりコントラストの強い被写体だが、ハイライトもシャドーもけっこう出ている。トーンを軟調設定にしているせいもあるが。リコーGX200、プログラムAE、JPEGラージファイン、WBデーライト、ISO100。


2008年7月3日(木)

 カラーメーターはデジタル時代のいま、不要なのだろうか。もともとカラーメーターはフィルムカメラ用に開発され、色温度を表示し、さらに補正のためのLB(色温度変換)およびCC(色補正)フィルターの値を表示するものだった。ところが、デジタルカメラが流行し、ホワイトバランスがオートとなり、年々その精度が上がるにつれて、カラーメーターは不要であると考えるプロのカメラマンもかなり多い。しかし、オートホワイトバランスは万能ではなく、とくに蛍光灯に対しては、かなりばらつくことが多い。そういう場合にはやはりカラーメーターを使って、LBやCCフィルターで補正をしたほうが正確な色再現になる。もちろん、LBやCCフィルターは光学ガラス製のアバウトなものではなく、細かくステップを刻んであるシートフィルター(富士のTACおよびコダックのラッテン)が必要であり、いろいろな蛍光灯に対応するためには、シートフィルターの価格もかなりのものにはなるのだが。そして、いま私が注目しているのはセコニックが今年3月に発売したカラーメーターで、これはRGBセンサーのうち、RはRd(デジタル用)とRf(フィルム用)になっていて、デジタルカメラにより忠実に対応できる。現在私が使っているのはコニカミノルタのカラーメーターIIIFであり、これはもともとフィルム専用だから、センサーがとくにデジタル対応になっているわけではない。ケンコーのカラーメーターもこのコニカミノルタと基本的に同じである。デジタルカメラでもRAWしか撮らないで、あとはホワイトバランスなどを細かく調整して現像するなら、カラーメーターは不要かも知れない。しかし、JPEG撮影が主体の場合には、やはりカラーメーターは持っておくべきだと思っている。ふつうの露出計に比べるとかなり高価なカラーメーターであるが、使いこなせばそれだけの結果は得られる。
 今日はようやく原稿を仕上げることができた。昨日データが揃ったのだが、もう出かけていて、結局は今日ようやく着手することができたのだ。まあ、今回のテストカメラは一眼レフではないので、それだけ楽ではあったのだが。


武蔵境駅で。昨日はアオリ機構付きレンズのことを書いたが、フルサイズでさらに本来の性能が出るのが魚眼レンズである。それほど使わないし、マニュアルフォーカスで間に合うため、かなり古いレンズなのだが、いまだに持っている。D700の登場で、大きく重いというのをますます言われるようになってしまったD3であるが、まあとりあえずはやせがまん、というかメタボで我慢(笑い)の日々なのである。ニコンD3、フィッシュアイ16ミリF2.8、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、WBデーライト、ISO200。


2008年7月2日(水)

 ニコンD700の陰に隠れてしまった感じだが、同時に発表されたPC-Eマイクロニッコール45ミリF2.8D EDと同85ミリF2.8Dは35ミリ判(FXフォーマット)に対するニコンの本気度を示すものだ。D3と同時に登場したPC-Eニッコール24ミリF3.5D EDとあわせて、PC-Eレンズのラインアップが完成した。もともと、PC(パースペクティブ・コントロール)、すなわちアオリ機構付きレンズは1961年に前身の日本光学が世界で初めて発売したPC35ミリF3.5が最初である。そして、PCニッコールは35ミリF2.8、さらに28ミリF3.5と変遷して行く。オリンパスも24ミリ、ペンタックスも28ミリのPCレンズを出したが、キヤノンはEOS用のTS-Eレンズ3本、(24ミリ、50ミリ、90ミリ)で一挙にPCニッコールを抜き去った。このTS-Eレンズはそれまでの各社のPCレンズのようにシフトだけでなく、ティルトができて、被写界深度も調整できるようになっていた。さらに電子制御の自動絞りであり、それまでの各社PCレンズのプリセット絞りに便利度で差を付けた。ニコンはPCマクロニッコール85ミリF2.8Dを出したが、ほかの焦点距離は出さなかった。ところが今回は広角、標準、望遠のPC-Eレンズであり、これはシフトとティルトが可能だ。さらに、電磁絞りで自動絞りが働き、またナノクリスタルコーティングを施している。PCレンズはレンズの光軸に対して、レンズ群を並行移動(シフト)したり、傾けたり(ティルト)するものであり、APS-Cサイズ(DXフォーマット)では画角が変わってしまい、効果が薄れる。しかし、FXフォーマットなら性能をフルに生かせるわけで、その意味でニコンは35ミリ判フルサイズに本気だということだ。価格はそれぞれ31万円ぐらいと高価だが、ビューカメラなどでしか味わえないアオリがデジタル一眼レフで使えるのは商品撮影、建築撮影などに有用である。この勢いで、24ミリF1.4や85ミリF1.4とか180ミリF2.8などの名レンズもぜひ新技術(とくにナノクリスタルコーティング)でリメイクして欲しいと思う。ズームレンズ全盛でレンズが売れない時代と言われるが、付加価値が高ければ売れると思う。
 今日もまた「待ちぼうけ」であり、「お茶っぴき」である。夕方からは座談会があるので出かけるため、早めに日記を更新する。


川越で。じつは去年の7月に撮影したものであり、今日の写真ではない。このパンケーキレンズは愛用しているが、カメラのほうは学生にあげてしまった。ペンタックスK100D、DA21ミリF3.2Limited、絞りF5.6、絞り優先AE、JPEGラージファイン、WBデーライト、ISO400。


2008年7月1日(火)

 すでにウェブ上の各サイトで速報されているが、ニコンD700が突然発表された。まあ今日発表されるという噂はドイツの雑誌などがリークしたため、スペックを含めて、ほぼ予想どおりだった。それでも7月25日発売と早いから、びっくりしたことは事実である。ニコンD3と同じFXフォーマットの12.1メガピクセルセンサー、12チャンネルの画像処理、単体で毎秒5コマ、D300と共用のMB-D10バッテリーパックを装着すると毎秒約8コマとD3の毎秒約9コマにほぼ匹敵するわけだ。おまけにD3にはない機能として、ダスト除去装置が付いているのはD3ユーザーとしては複雑な気持ちである。ライブビュー時のコントラストAFは1.7倍高速化された。さらに、撮影者をExifに書き込む機能もあるが、これはD3もファームアップで対応しそうな気がするが。マグネシウムボディー、防塵防滴はD3とほぼ同様だが、CFカードスロットはシングル。また、ファインダー視野率は約95%とD3やD300の約100%には及ばないが、そのかわりにストロボが内蔵されている。そのほか、AF、AE、測光などの機能はD3と同じと言っていい。私はD300を「D3ジュニア」と呼んでいたが、本命のD3ジュニアであるD700がスタンバイをしていたわけだ。そして、価格は発売時が約33万円の実売価格と、D3のスタート時58万円よりもだいぶ安い。キヤノンEOS5Dを連写速度、ダスト除去、防塵防滴、コントラストAFなどで完全に抜き去った。とうぜんEOS5Dの後継機も予想されるから、ソニーのハイエンド機と並んで、もしかするとペンタックスも加わって、夏から秋はフルサイズ一眼レフの大競争時代になりそうだ。いままでは買っては売りをやってきたが、もうこれではとうてい追いつかない。すべてのフルサイズデジタル一眼レフをあきらめるのか、そのうちの1機種ぐらいは金策してでも買うのか、悩み多きことになりそうである。 
 今日はカルチャースクールの今期の最初だから、パワーポイントと液晶プロジェクタで講義。そのあと、継続の受講生の作品を講評し、さらに希望者をつのっての写真展も企画している。20名の受講生のうち、8人がニコン、6人がキヤノン、さらにオリンパスが3人、ソニーが3人、という「シェア」で、珍しくペンタックスユーザーがいない。


近所で。先日撮ったもので、いよいよあじさいの季節も終わりだ。例によって例のごとく、散歩カメラとレンズで撮影した。50ミリ相当の標準レンズでもいろいろ撮れるものである。もちろん、撮れない分野もたくさんあるが、とりあえずスケッチ写真には困らない。オリンパスE-520、25ミリF2.8、絞りF3.5、絞り優先AE、JPEGラージファイン、WBデーライト、ISO100。